視野を広げたければ環境を変えろ/『弱いつながり 検索キーワードを探す旅』東 浩紀

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ブロガー・SEO界隈でも話題になっていた『弱いつながり 検索ワードを探す旅』(著:東 浩紀)。「検索キーワード」と書いてあるから話題なのか?というくらいの意識で読んでみたが、東 浩紀さんの本なので当然SEOが主題の本では無い。何より「環境」という言葉が刺さった一冊でした。

弱いつながり 検索ワードを探す旅

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視野を広げたければ環境を変えろ

弱いつながり 検索ワードを探す旅』の「はじめに」でも書かれているのだが、人は環境によって育ち、変化する。体の設計図であるDNAに刻まれた情報を超えた部分は、周りの環境によってその人の人生を左右するほどの変化を見せる。

なぜ「検索キーワード」という言葉がタイトルに含まれているのか、という疑問はスグに解けた。思い返して欲しい、あなたが検索するキーワードはあなたが知っているキーワードのみ。あなたが知っている情報は、今のあなたの環境によってもたらされた知見から来ている。

今の周りの環境で手に入れ得る情報からのみ検索キーワードが生まれ、Googleはそのキーワードに沿った答えは返してくれる。しかし、検索する本人が変わらない限り、Googleが返してくれるものも変わらない。新たな知見を手に入れるには、環境を変えて自分を変えるしか無い。

未知の環境に飛び込むということ

会社では転職や部署異動、プライベートでは引っ越しや旅行。大きな環境の変化を手に入れるにはたやすいものから難航するものまで様々ある。しかし、環境を変える意思を持たない限り、たやすい変化さえ手に入れられないのがこの世の中ではないだろうか。

例えば異業種の人と会ったり、例えば知らない場所へ旅行をしてみたり、といったことは簡単だ。だが、環境を変える、という意思なく実行しても意味は持たないだろう。

先の例で言えば、異業種の人はどんな想いを持って仕事をしているのか、知らなかった観光地で人々はどんな生活環境で過ごしているのだろうか。そう思考を巡らせることができるかできないかが、人の成長を大きくも小さくもする。

様々な環境を体験することが自分の糧となる

弱いつながり 検索ワードを探す旅』では旅行、特に海外旅行の話が多い。確かに、時間とお金とパスポートさえあれば簡単に手に入る、かつ非常に大きな環境の変化だ。しかし、一般のサラリーマンが高頻度に海外旅行に行けるとは思えない(時間的な意味でも、お金的な意味でも)。

自分自身は幸いなことに過去いくつかの職種に携わってきた。プログラマー、仕様設計、ライター、編集、出版、マーケティング、etc。これらの中で得られた環境の変化による新たな知見。それを活かせていると体感できるケースは非常に多い。

個々の仕事のテクニックが活かされるというよりは、それぞれの立場の人間がどのようなことを考えて働いているのか。もしくは、個々の仕事にとって危険なアラートはどこで出るのか、成功のキーファクターはどこなのか。それらを理解しているだけで、できることの幅は大きく広がる。

今知らない検索キーワードを手に入れる

環境を変える。それだけで、検索できるキーワード量が膨大に増えていく。増えたキーワードに対してGoogleは適切な回答を表示してくれる。

仕事がうまくいかない、上司の期待に応えられない、同期に圧倒的な差を付けられた。そんな時は環境を変えてみる。今のあなたの視野では不十分なのだ。環境を変えることで視野が広がり、知見が増え、新たな「あなた」が生まれるキッカケになるだろう。

弱いつながり 検索キーワードを探す旅

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